- 商社営業よりメーカー営業のほうが楽って聞くけど本当かな?
- メーカー営業に興味があるので、どんな感じか知りたい
- メーカー営業でも、しんどいところはないのか気になる
この記事は、このような悩みを持つ方に向けて発信しています。
こんにちは、ガマドドラゴン(GamadoDragon)です。
営業職はしんどいですよね。
- 上司からノルマ未達の理由を詰められる
- 横柄な態度の客に無茶な要求をされる
- 休みや時間外関係なく電話をされる
といった事は、営業を経験したことがある人なら誰しも通ってきた道だと思います。
こうして現職に疲弊していたところ、メーカー営業が楽だという情報を得て、気になって調べているのではないでしょうか?
そういった方には、この記事を読んで頂くことで、
- メーカー営業が自分にとって楽なのかイメージがつく
- メーカー営業でも楽ではない場合がわかる
- メーカー営業でもさけるべき会社がわかる
といったメリットがあります。
なお私自身がメーカーとして営業職を4年以上続けてきて感じた点をご紹介していくので、ある程度信憑性はあると思います。
楽なポイント

私は社会人になってから、販売職と商社の営業も経験していますが、メーカーの営業はぶっちゃけ言って一番楽だと感じています。
具体的に、どのような点で楽と感じるかと言うと、
- ノルマが低かったり
- 商品の数が少なかったり
- 残業が少なかったり
- 休日が多かったり
といった点になります。
そして、これらの特徴をそれぞれ具体的に解説していこうと思います。
ノルマが低い
メーカーの営業は、商社の営業と比較するとノルマに厳しくない会社が多いです。
理由としては、
- 売れる品目は自社品だけ
- 営業力より商品力・ブランド力のほうが大切
- 代理店や小売店に販売を委託しているケースがある
といったためです。
そのためメーカーの営業のノルマは、会社として最低限維持して欲しい水準の場合が多く、前年度比105%前後といった場合が一般的です。
そして、この目標の数値が達成できなかったとしても、
- 売上が下がった原因をきちんと把握していて説明し
- 今後の対策や、他の売上見込を説明する
ことができれば、

そうかそうか、君も災難だな、引き続き頑張ってくれよ
と、むしろ労いの言葉までもらえるケースもあります。
こうしたノルマにユルいという点は、精神的に安定して働けるためメーカー営業の魅力の大きな1つだと言えます。
取り扱う商品数が少ない
メーカーの営業は基本的に自社の商品か、その関連品ぐらいしか販売しないため商社の営業と比較すると覚える商品数が少なくて済みます。
また、この自社品しか扱わないメーカー営業の特性上、顧客からの依頼も商社営業と変わってきます。
メーカー営業の顧客からの依頼は大きく分けて2通りで、
- 自社品指定の依頼
- 用途だけの依頼、他社品の自社相当品の依頼
といった依頼が大半のため、
- 自社品指定はそのまま受注
- 用途だけの依頼はそれに合わせた自社品を選定
- 他社品の場合は調べて自社相当品を提案
するだけです。
そしてもし仮に用途に合う自社品がなかったり、調べてもよく分からなかったら断ればいいだけです。
一方で商社の営業だとこうはいきません。
商社営業は、どんなものでも幅広く扱えるため、自分の知らないものでも調べて意地でも取り寄せないといけないことが多く、知らない品目でも逃げられない事が多いです。
そのためメーカー営業は、この点でも楽な環境になりやすいです。
残業が少ない・休日が多い
メーカーは物やサービスを作るための技術部門や製造部門があります。
そして技術や生産部門が稼働しない時間は、営業がどう頑張ろうと物やサービスが動かないため、夜や休日の問い合わせが少ないです。
またブランド力や商品力があり業界首位を占める会社だと、強気になれるため休日や時間外には応じない会社も多いです。
加えてエンドユーザーとの間に代理店を挟んでいる会社だと、休日対応や時間外対応は代理店が対応してくれるためメーカーは対応しなくていいです。
こういった理由で、メーカーの営業職は休日が多かったり残業が少ない事が多いです。
楽ではない場合

ここまでメーカー営業の楽な点をご紹介してきましたが、当然すべてのメーカー営業が楽なわけではありません。
中にはハードモードになっているメーカー営業もあり、例を挙げると
- 単価が安い商材がメイン
- 顧客の数が多い
- 業界の川下に位置するメーカー
- 顧客が一般人
- ブランド力、技術力が低い
といった会社があります。
そのためこれらの特徴についても詳しく紹介していきます。
単価が安い商材がメイン
単価が安い商材を扱う会社の場合、数を売らないといけないため作業量が増えがちです。
例を挙げると、1万円の売上を上げるために
- 1万円の商材を1回売る
- 100円の商材を100個売る
だと、1万円の商材のほうが楽だと言うことがイメージしやすいと思います。
またたくさん商品を売らないといけないと、出荷や処理の回数が増えるため納品ミスが起きやすくなり、その分営業が謝ることに繋がりやすいです。
そのため、単価が高い商品がメインのメーカーの方がユルい環境であることが多いです。
顧客数が多い
ノルマが低い会社だとしても、担当の顧客数が多いと大変です。
担当顧客が多いと、
- 問い合わせが多くなる
- 覚えないといけない人が多い
- モンスター客が混ざる可能性が上がる
といった具合に、忙しくなります。
社内でしっかりしたサポート体制が構築されていれば、ぬくぬくした環境にいれますが丸投げに近い状態だと地獄を見るため、しっかりと確認する必要があります。
なお担当の顧客数が多くなりがちな会社の特徴として、
- エンドユーザーのみ直接営業とも代理店営業ともハッキリしていない
- 業界の市場規模が縮小しているので人が増えない
環境の会社が多いので、これらに当てはまる会社は要注意です。
下流に位置するメーカー
業界には上流と下流があり、メーカーと言っても下流に位置するメーカーのほうが、手間暇がかかる場合が多いです。
洗浄剤メーカーの例を挙げると、洗浄剤メーカーは化学業界となり、
- いろいろな薬品の元になる原料を、化学薬品会社へ販売するメーカー
- 原料を使って活性剤を作って、さらに洗剤メーカーへ販売するメーカー
- 活性剤を混ぜて洗剤を合成して、エンドユーザーへ販売するメーカー
と、大きく分けて上記の構図となり、1に近いほど上流となり、3に近いほど下流になります。
下流に近いとなぜ大変かと言うと、いろいろなメーカーから仕入れたもので商品を製造するため、
- 仕入れ品が品切れ、値上がりした際、顧客と仕入れ先との板挟みになりやすい
- 仕入れ品に問題があれば、自社品も巻き添えを食らう
- 原料を買って混ぜるだけで良いので、競合他社の参入障壁が低い
といったデメリットがあり、メーカーなのに商社に近いデメリットを被ることになるため、上流に位置する会社のほうが、専門的な技術力があり参入障壁が高くぬくぬくできる場合が多いです。
お客が一般人

これは知ってるよ、企業選びならB to Bでしょ
という人も多いと思いますが、B to B企業に行けば大丈夫と安心するのは早いです。
B to B企業でも、得意先が個人商店や零細企業のような、ほとんど一般人と変わらない会社の場合は一般人相手と同じように苦労します。
個人商店が顧客だと、
- 昼休みとか休日関係なく電話してきたり
- コンプライアンス意識が無く、無茶苦茶な要求をしてきたり
- IT関係に疎く、メールが苦手だったり
といった苦労に悩まされます。
そして零細企業や、個人商店が得意先に多い会社の特徴として、
- 閉鎖的な業界で、無駄な卸会社が多い
- 業界規模が小さいため、小さい会社が多い
- 開発力がなく、大手企業には相手にされない
といった例があります。
そしてこうした会社を避けるために、得意先にどういった会社が多いのか調べておくのもオススメです。
ブランド力、技術力が低い
メーカーとして売上を上げるためには、
- 他社よりも選ばれやすいブランド力か、
- 他社が参入しづらい技術力の高さ
がある方が望ましいです。
こうした会社の特徴としては、商品開発部門や研究所、マーケティング部が会社の核になっている事が多いです。
一方でブランド力や技術力が低いと、営業が必死で頑張らないといけず、営業が会社の核となっている(または、技術部や開発部がパッとしていない)会社が多いです。
そして目立った特徴もなく、高品質でもない商品を売ることとなった営業の多くは、
- 価格の値下げ対決になるか
- 優れた他社品を仕入れて売る
こととなり、仕入品を売るにしても他社からも購入できるので結局値下げ対決になり利益利率が下がります。
結果として利益率が低くなると、最初に述べた “単価が安い商材がメイン” に繋がり、すり減らしながら営業することになります。
まとめ:メーカー営業は楽だけど、危険な会社もある

結論として、
- 営業に疲れたから、ぬくぬくできる営業がしたい
- 数字にばかり追われず仕事をしたい
- ライフバランスを重要視した生活がしたい
といった方は、メーカー営業はオススメです。
しかしノルマが低くても、つらい環境の会社もあるため上記で説明したような、
- 商品単価が安い
- 顧客数が多い
- 業界の下流に位置している
- お客が一般人
- ブランド力、技術力が低い
といった会社は避けるようにしましょう。
毎日すこしずつでも行動をして、生活を豊かにしていきましょう!
では、また!